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作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(インタビュー最終回)

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カエル星人のケロッピです。
今日も元気ですぞ( ̄^ ̄)ゞ
お名残り惜しいですが、今回はとうとうインタビュー最終回です。


ケロッピ(以下k)「この作品が必要な作品だと自分で納得したあとも、実はトラブルが続いたと聞いていますが、何があったの?」

いそのん(以下i)「う〜ん、トラブルねえ?トラブルばっかりじゃなかったんですよ?
これだっ!ていういい部分もありました。」

k「なになに?」

i「作品に目のようなものが欲しいと思っていろいろ考えた末に、ヒカゲチョウの羽にある目の模様を作品に取り込むことにして、これが良かったの。」

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k「ヒカゲチョウですか。地味にマニアックですね(笑)」

i「そう。ヒカゲチョウ(笑)うちの周りには多いんです。飛び方がかわいいの。触覚もアートフラワーのペップみたいでかわいい。」

(ヒカゲチョウの写真は持ってないので、興味のある方はお手数ですがググってください)

k「良い結果もあった、と。で?」

i「やっぱり、知りたいですか?トラブルも(笑)。
あのね、割れたんです。
いくつもいくつも。」

k「え?(絶句)…」

i「樹冠の部分と幹の部分の間の細くなってるところで。」

k「ええっ?(そして絶句)…」

i「原因はいくつかの理由が重なったんです。私はそう思っています。」

k「詳しく聞いても素人にはわかんないでしょうけど、教えてください」

i「一つはそこだけ太さがちがうこと。熱の入るペースもさめるペースも太いところと細いところで違う。つまり冷めるときに縮むペースが違うということです。
もう一つは、幹の方は不透明のガラスをたくさん使っていて幹のところから先は透明のガラスだけになっているっていうこと。ガラスは色によって少づつ性格が違うということが影響してるのかもしれないです。確信はないけど。
もう一つは幹と樹冠の間に空気の隙間ができてしまっていたこと。
どれがほんとうに影響していたかはわからないけれど、一つの原因だけなら十分安定させられるものが、複数の原因がかさなると、きっとだめなんだと思います。」

k「はあ(ため息)」

i「心配しないで(笑) 一つ一つ、やり方を変えて、原因をつぶしていっていますから」

k「そりゃ、たいへんだ」

i「手間はかかるけど、新しいものを創るっていうことはこういうことなんじゃないかなあ。わからないことをひとつひとつ自分で解決していくという作業の積み重ねでね。それもまた醍醐味」

k「あはは(笑)たくましいですね。で、気になるのは、、、う〜ん、、聞いていいかな?聞いちゃいますよ。(笑)
結果的に作品は完成出来そうですか?」

i「出来ます。ほぼ出来てます。待っててください、間もなくです。
地味ですけど、かわいいものではないですけど、じわっとくる作品になるでしょう。」

k「わかりました。待ってます。」


これで、インタビューは終わりました。
間もなく、完成した「その扉の向こうには」のシリーズをお見せできることでしょう。
いそのん、ありがとうございました。
皆さん読んでくださってありがとう!
ケロッピでした。(おつかれさま〜)

おまけ:先ほどのヒカゲチョウの眼紋付の作品の全体像です。
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反対面にちゃんと魔法の扉がついていましたョ。

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(インタビューその4)

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お待たせしております。
さぼっていたわけじゃありません!
カエル星人のケロッピです。
今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ
インタビュー第4回目をお届けします。

k「いい感じで作品になってきたって思ったんですが、その後にトラブル続きってどういうことなんですか?」

i「実はね、ここまで出来たときに自分では、とてもいい!って思ってね。」

k「うん」

i「お客様の前に出してみたんです。」

k「うんうん」

i「そしたら、反応が鈍かった。」

k「‥‥‥」

i「そうなることの予測はしていたんです。かわいい〜、とか凄い!、とかというジャンルのものではないから。」

k「‥‥‥」

i「それに身につけるのに良さそうではない」

k「‥‥‥」

i「すぐに理解してもらえるタイプのものではないと、わかってはいました。すごくわかっていましたけど、ひごろステガちゃん
http://iso.cx/gallery/masterpiece01/tokagesakura.html
とか、カエルちゃん
http://iso.cx/gallery/masterpiece01/kaeruumi.html
とかでかわいい〜と言われてる身としては、やはり少々へこみます」

k「やはり」

i「でもね、そんな時に、これはやっぱり今必要なものだ、必要な人が居るはずだとも感じる機会があったんです。」

k「かわい〜でなくても必要?(笑)」

i「(笑)そう。かわい〜でなくても必要。
ケロッピさんも知ってるでしょう?私が木々に囲まれた虫だらけの家に住んでるってこと?」

k「はい、知ってますよ」

i「そういう、目に見える虫から目に見えないバクテリアの類いまで、生き物密度の高いところが自分の落ち着く土壌なんです。」

k「いそのんらしい(笑)」

i「だから、コンクリとアスファルトの多い街なかに滞在する時は、いつもなんとなく心もとない、根っこの浮いたような気分になるのね。」

k「それはわかる気がする。僕もそんな時があります。」

i「そんな時にね、たまたま持ち歩いていたんですけど、街の泊まり先のデスクの上にちょんとおいておいた「その扉の向こうには」が目に入ってね、ふうっと気分が落ち着いたんですよ。まるでそこに土があるみたいに。」

k「ああ」

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トラブルはこれだけじゃなかったようですよ!
その辺は次回に!
ケロッピでした。

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(インタビューその3)

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暑い寒いもなんのその!
カエル星人のケロッピです。
今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ

ではではインタビューのつづきにまいります。

k「ここまでにナメクジやら虫草やらいそのんの好きなものだらけの玉を見せてもらいましたが、あれからどう発展しましたか?」

i「壁にぶちあたっちゃいました」

k「…」

i「いやほんと、ギャーです。」

k「・・・」

i「這いずり回って味わう森の生き物の世界の玉としては満足感はあったんです。
唐突に扉がついていることで不思議さというか想像が掻き立てられる部分もあるし。」

k「でも納得いかなかった?」

i「いい玉だけど、驚きがない。ダメなのではなくて、パッと見の違和感がなさすぎたんです。もう少し心にひっかかる何かが必要だと。」

k「え?どういうことなんでしょう?違和感がないとダメ?」

i「ダメです。いや、ダメではない。
実際にその段階でファンの方々は喜んでくださってたし、そういう在り方もいいんですよ。でも私はその先が見たい。感動や驚きが欲しい。違和感は感動へのキッカケになるものだから、やはり必要だし欲しい。」

k「で、どう解決したんですか?」

i「質感の違う部分をつくる、異形のフォルムにする。解決法はそのへんにあると思って。」

k「ふむふむ」

i「そのへんをえんえんと思い悩んでいました。思い悩みながらつくってたところ、炎の中でふとそれがツタだらけの、もしくはガジュマル的な樹の幹に見えたんです。で、とっさに樹冠をつけてみることにしたんです。」

k「ほう」

i「それも質感を変えてつけてみたんです」

k「質感を変えるって?」

i「除冷してから樹冠の部分だけサンドブラストで葉っぱの形を彫刻してみたんです。」

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さてさて、いそのん、この後またまた思いもかけないトラブルが続いたそうですが、それについては次回!
ケロッピでした。


「その扉の向こうには」を創るきっかけとなった、内田敏樹さんの「森との境界にあるもの」を紹介する(楽しむ)サイトはコチラ。
http://uchidama.wcs.jp/u2013

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(写真で紹介編)

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こんちわ〜カエル星人のケロッピです。
今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ
いそのんはあせもだそうです。

いそのんへのインタビューを続ける前に、ここまでの段階での部分バリエーションをもう少し見せてもらいましょう。

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これは粘菌を甲虫が食べに来てるところ

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朽ち木に住んでた甲虫の幼虫が虫草になったもの

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扉と、周りをうろつくアリさん達

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コガネムシタケ


次回はいそのんインタビューのつづきをお送りします。

ケロッピでした〜!

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(エピソード1)

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こんちわ〜カエル星人のケロッピです。
暑いですが、今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ

今回はマル秘エピソードをひとつ!

実はこの「その扉の向こうには」の一番最初のあばれ玉は
[自分を鍛える企画]
http://convention.town.ne.jp/training/index.html
でつくったアナグマさんなんだそうです。

あの作品で玉のベースになる下地の実験をやってみたんだって。
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ほおー、[自分を鍛える企画]はそんな風にも使われているのね。

暑い夏もなんのその!ケロッピでした。

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(インタビューその2)

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こんちわ〜カエル星人のケロッピです。
今日も元気ですぞ( ̄^ ̄)ゞ

でわでわ
いそのんインタビューのつづき、第2回目をおとどけします。


ケロッピ(以下k)「前回は、内田敏樹さんに、先生の作品にぶつけるものを創ってよいか?と、どーんと(笑)ぶつかっちゃったとこまでお聞きしましたね。」

いそのん(以下 i)「はい(笑)」

k「内田先生は、なんといわれました?」

i「「いいよ」と、あっさりでした。私としては心中複雑であって欲しいとも思ったんですけどね」

k「ふふ(笑)いそのんはそう思うんだ」

i「で、晴れてOKが出たので、そこから本気でとりかかりました。」

k「お、きたきたぁ〜。どんな風につくりだすんですか?」

i「先ずね、新しくやってみたい事を一つ一つ既に持ってるテクニックと併せてつくってみるんです。」

k「それわからないです。もうちょっとくわしく教えて?」

i「えっとね、内部に仕込んでみたいものをテストする玉とか、全体のフォルムを見る玉とか、段取りを試す玉とか、重心を見る玉とかを、それまでにつくってきているテクニックと混ぜながらつくるわけです。
例えば、この玉は内部のベースになる部分を検討するために創ったあばれ玉です。

(注:あばれ玉とは新しい作品(作風)を作る過程で、試行錯誤している中で生まれた玉のことです。)
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(右側の玉はついでに遊んじゃったそうです)

i「この段階では人前には出してないのですけど、次の人前に出した段階ですぐに内田さんの影響に感づく人が出てきましたね(笑)」

k「それは鋭いですね」

i「ニヤリとひとこと、内田さんの影響やろ?と」

k「ばれちゃった(笑)」

i「次につくったのはこういうの
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そして、ただ森の生態の描写にしない為に、ここに扉をつけたんです。」
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k「わかった。[扉]は境界の[空間と空間をつなぐもの]だ。」

i「そう、で私の場合窓ではだめなの。窓は覗くもの。扉は通るもの。そしてそこに鍵はかけないし、必要がないからのぞき穴もつくらないし、ただちゃんと開けるための取手がついてる。」

k「つまり簡単に行き来できるってこと?」

i「そう、本人が通りたいかどうかだけ」


まだまだインタビューはつづきますよ!
ケロッピでした。

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(インタビューその1)

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こんちわ〜カエル星人のケロッピです。
今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ


おまたせしました。

いそのんインタビュー第一回目をおとどけします。



ケロッピ(以下 k) 「えー こんにちは、ケロッピです。

          よろしくお願いします。」

いそのん(以下 i) 「こんにちは、こちらこそよろしくです」



k「さっそくですが、作品名[その扉の向こうには]についてお聞きしたいと思います。これはいったいどういうものですか?」

i「人類とはちがう生き物がいっぱいいっぱい棲んでいる世界に、もう一歩入り込むための「扉」のある森を表現したものです。見ためは変な樹」

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k「なぜそんなものを創ろうとしたんですか?そもそも新しいシリーズを製作する時って何か動機みたいなものがあるの?」

i「ありますよ。特にこの作品については今までにないタイプの動機があります。こんな動機でモノを創ったのは初めてです。」

k「へぇー。そのあたり詳しくおしえてくれますか?」

i「いいですよ。そもそもはね、内田敏樹さんなんです。とんぼ玉作家の」

k「うん」

i「毎年、内田さんが新作を発表するたびに作品展を見に行ってたんですよ」

k「うん うん」

i「それが、ここ数年、人の内面を表すようなモノに作風が変化してきているような気がして」

k「へえ〜」

i「何年か前に発表された[鍵穴]の時にあれ?っと思ったのがはじまりだったんですけど、そのあと[廃墟]であれれっ?去年[森との境界にあるもの]を見た時にはとうとうピカッ!と」

k「ピカッ!と?」

i「内田さんは[スキマ]から[覗き込む]んだ。といまさらながら気がついたんです。」

k「ほほう」

i「それまで、内田さんの作品をずっと見て来て、魅かれるものや美意識に共通なとこがあるって思ってたんですね。」

k「うん うん わかる」

i「ところが、この[境界に立った時]に[スキマ]から[覗き込む]という目線は自分にはないものだったんです。」

k「(笑)で?」

i「自分ならどうだ?を創ってみたくなった」

k「それはおもしろい」

i「で、その次に内田敏樹さんにお会いしたときに[森との境界にあるもの]にぶつける作品を創ってもいいですか?と言ってみたんです。」

k「ヒャー、直接うかがちゃったんだ。(汗)」

i「内心ドキドキでね、実は。でも言っちゃった。」


インタビューのつづきは次回に!
ケロッピでした。

2015/11/20 16:37 Update

作品「その扉の向こうには」について探索せよ!(プロローグ)

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こんちわ〜カエル星人のケロッピです。
今日も元気です( ̄^ ̄)ゞ

いそのんが昨年からとりくんでいる作品があることを知っていますか?

知ってる人は知っている? 
わはは、そりゃ当たり前です(笑)

このたび、わたくしケロッピは、その新作について
探ってこい!との指令をうけて、やってきました いそのんのもとへ。

[その扉の向こうには]についてこれからインタビューしてきたいとおもいます。

でわでわ、次回から本編です。
お楽しみに〜
ケロッピでした。

2015/11/20 16:37 Update