ゆめのまたゆめ第89話 火蟲の巻
2020年01月26日(日)
ここは、かえる王国いそのん家の2階にあるスタヂオiの事務所です。
言わずと知れた、カエル星人の地球上の活動拠点です。
いそのんは、ウゴウゴ寝袋の中でクークークー
カエル星人は、ゆめたまごの中でグーグーグー
何かが、空を飛んでいきました。
どうするケロ
カエル星人は、しばらく考えていましたが、ここはいそのんの夢の中、土地勘も無ければ夢勘もありません
とりたてて、いい考えが浮かぶわけもありませんでした。
どうするケロとつぶやきながら、ここにじっとしていても何の解決にもなりません
考えあぐねていたカエル星人でしたが、何かが翔び去った方角に行ってみることにしました。
夜ですが、まわりはお星さまに照らされって、木々の輪郭がはっきりとわかります
じっくり見ながら気をつけて歩けば、いけないことはなさそうです。
足もとには、枯れ葉が積もって、歩くたびにカサカサと音を立てます
カエル星人は、慎重に歩いて行きました。
しばらく歩くと、不思議なことが起こりはじまました。
暗かった足もとが、所々光りだしたのです
最初は、星明かりが地面に反射しているのだろうと思っていたのですが、目が暗さに慣れてくるにつれ、光はどんどん明るさをましていきます
空も大地も、どっちらを向いてもキラキラ光っていて、宙に浮いているような不思議な感じがしてきます
カエル星人は、地面にしゃがんで、何が光っているのか確かめようとしました
地面を埋めつくした枯葉を一枚拾い上げました
枯葉と一緒に光も持ち上がります
葉っぱが、菌糸をまとって光ってるケロ
あっちも、こっちも、そこも、かしこも、みーんな光ってるケロ